牧野教室の理念ー「音楽は世界共通語」

こどもたちの音が世界をひとつに

スズキ・メソードには5年ごとの世界大会があります。今回は長野県松本市で、「こどもたちの音が世界をひとつに」をスローガンに開催されました(2013/3/27~31)。東日本大震災の後で海外からの参加が懸念されましたが、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、オーストラリア、韓国、アルゼンチン、カタールなど……36ヶ国から、日本を含め総勢5300人が参加しました。世界各国同じテキストを使っているので、誰かが曲を弾きはじめると其処彼処に居合わせたこども達は目を輝かせてそこに音楽が始まる、言葉は通じなくても心が通じ合う、素敵な光景でした。まさに音楽は世界共通語であると実感しました。

1961年、チェロの巨匠パブロ・カザルス先生が日本でスズキの400名の子供達の演奏を聴かれた時、『音楽は世界を救うであろう』と感動の涙を流された事が思い出されました。※註

どの子も育つ 育て方ひとつ 才能は生まれつきではない

果たして、これらのこどもたちは、選ばれた才能を持った者なのでしょうか? こたえはノーです。

「考えてみれば私ども日本人は、『あなたは日本語を習うことは好きでしたか?』と聞かれたとしたら、そのような質問さえ変に思うくらいである。それほどすばらしい教育が母語ではなされているのだ。」
(鈴木鎮一著『音にいのち在り』より)

赤ちゃんが、お父さんやお母さんの話す言葉を毎日繰り返し聞いているうちに、いつのまにか自然に覚えて、話せるようになっている!これがスズキ・メソードの創始者 鈴木鎮一先生の、耳から育てる「母語教育法」の基となりました。この“幼いころからやさしいことを繰り返すこと・達成のよろこびが能力を高める”という教育法は世界 46 カ国に広がったほか、多くの教育者にも影響を与えました。かの算数や英語の学習分野の幼児教育でも有名になっていますね。

「できた!」の瞬間を共有する子育て。

楽器未経験のお母さんでもだいじょうぶです。いっしょにゼロから音楽と親しむことから始めましょう。

忙しさに追われる毎日だからこそ、子どもと向き合ってみましょう。親子でいっしょに同じ目標にむかって取り組むことができる時期は限られているのですから。おけいこの初めは、少量をゆっくりと。教本の CD で良いお手本を聴き、その音に近づく努力も大切です。

どうぞレッスンを見学してください。こころの準備・受けとる準備をしましょう。意欲はそこから生まれます。

自主自立、そして自律へ。

個人レッスンの良い点は、子どもの個性や環境事情をよく考えて進められることです。スズキ・メソードは耳からの教育法ですが、当教室では時期をみて読譜も教えます。これは、親子の二人三脚からいずれ自らが意欲的に学びはじめる時期と一致します。子どものすばらしい成長のときが来ます。

鈴木先生がそうお思いになったようにに子どもたちへの畏敬の念と愛を忘れずに。子どもたちが、音楽を入り口に明日に羽ばたく文化人、心ある世界人に育つことを願っています。

ご一緒に、音楽でこころと能力を育てましょう。

2013年9月1日
牧野ヴァイオリン教室
牧野 郁子
senseisig


鈴木鎮一先生とパブロ・カザルス

※註…パブロ・カザルス。20世紀最大のチェロ奏者であり、指揮者。バッハの『無伴奏チェロ組曲』の価値を再発見し、広く紹介しました。

ここに、このときのスピーチの一部を抜粋して紹介します。

「世界のどこにおいてもこのように限界にまで示された愛情を誠実の心を見ることはできません。わたしがこの国を訪れて、いつの瞬間にも感じたことは、よりよい世界への心の要求が示されていることでした。とくに私に強い印象を与えたのは、人生のもっとも高貴なものに対する追求でした。…高い心と高貴な行いで人生の第一歩を踏み出せるのはなんと素晴らしいことであるのか。しかも、その方法は音楽なのです。音楽で訓練し、音楽を理解させる……音楽は人生にとってもっとも高いものです。おそらく世界は音楽によって救われるでしょう。私は今、先生たちやご両親にただおめでとうというばかりでなく、私の心からなる賛美と、心からなる尊敬と、最大の祝福を贈ります。それは、日本は行動・産業・芸術の面で偉大であるばかりでなく、日本は”心の心である”ということです。そしてこの心は、いま人類が何よりも第一に…第一に必要とするものです。」
(講談社現代新書『愛に生きる』鈴木鎮一著より引用)